中国でアナログカードゲームを印刷した話_前編

こんにちは、鳴海製作所娯楽部のゲームデザインしない方、なるみです。

今日は中国の印刷所さんでゲームマーケット2019秋新作カードゲームその2「俺の会社が労働裁判で潰れるわけがない!!第二版」を作ったお話です。現在進行形なので、まずは前編を公開します。
無事に荷物が届いたら後編をリリース予定です。無事じゃなかったら無事じゃなかったレポートを書きます。

中国の印刷所との出会い

ある日突然、前職の同僚から連絡がありました。

元同僚
元同僚

なるみさんボードゲーム作ってますよね?
印刷所から紹介してと言われまして

えーそんなことあるのー。

WeChat*1のIDを教えていいかと聞かれたので、「いいよ」と答えたら、その日のうちにWeChatに連絡がありました。担当者が日本語を話せる方だったので、日本語でやり取りしています。
途中で担当者がひっそり変わっていたのも中国っぽくていいなって思いました。あと、グループチャットには印刷所のCEOも入っていて、CEOは普通に中国語で話しかけてくる。私は日本語で返事をする。すごい、これが私が求めていた世界だ!

で、特に中国で今すぐ作るべきものもなかったのですが、見積もりしたいというので、弊サークルで多い、

  • カード80枚
  • 取説
  • キャラメル箱

これに加え、

  • カードのエンボス加工
  • 箱のシュリンク

もセットでやってもらった場合の見積もりをお願いしました。

出てきた金額自体は日本で印刷する金額の半分以下。そこに送料、関税、海外送金手数料を入れても国産よりも安い金額だったので、いつかやろうと思っていた「俺の会社が労働裁判で潰れるわけがない!!」の第二版を作ることにしました。

その前にサンプルを

印刷するよと言う前に、印刷サンプルをお願いしました。

こちらはサンプル自体は無料ですが着払いで送られてくるので、届いたときに送料を払います。2000円くらいでした。

なお、一度通関で止まったらしく、運送屋さんから「中身は何ですか?開けてもいいですか?」という問い合わせがありました。
中身も説明し、開けてもいいよと言ったったところ、2日後くらいに無事家に届きました。
サンプルは自分がやりたい加工と、紙のサンプルをいくつか貰っています。その他にもおススメっぽいのが何種類か入っていました。

サンプルを弊サークルのゲームデザイナーはむお(職業柄カード品質には一家言ある)に見せたところ、「これならいいね」と言われたため、印刷をお願いすることになりました。

サンプルチェック中、はむおがおもむろにカードに消しゴムをかけ始めたときは「えっどうしたの」と思いました。
(ニス加工は消しゴムで消せて、カードにサインとかしてもらう時に良いらしいです。どうでもいい情報ですね)

一つ注意なのですが、「エンボス加工をお願いしたい」と伝えたところ、日本でいうニス加工のようなサンプルが送られてきました。また、紙の重さも日本と異なりました。ここは自分がやりたい仕様を適切に伝える必要があります。

エンボス加工については、再度「ロールエンボス加工をお願いしたい」という旨と、サンプル画像を送ったところ、エンボス加工のサンプル写真が送られてきました。エンボス加工に憧れはあるけどこだわりは無かったので、加工自体のサンプルは取り寄せていないです。写真だけでどの加工にするか判断したので、実物が楽しみです。

データ作成

第二版発行にあたり、修正したかった項目をすべて修正しました。

カード絵、テキストサイズ、テキスト、説明書、箱絵、ほぼすべて作り直しています。

もう一つのゲムマ2019秋新作「傲慢と偏見とゾンビとスケルトン」が終わってから手をつけ始めたので、9月の土日をほぼ使い果たして作りました。

入稿用データ

いつも日本の印刷所さんに出すようなデータを作ります。各データ、出力見本(jpg画像)です。
仕様もエクセルデータで送りました。

ついでに「あるといいかな?」と、カードデータの一覧に画像を張って裏表のカードがどんな絵柄かわかるようなものを作りました。
さらについでに、取説の折り方も写真を撮って指示をしました。

なるみ
なるみ

ここまでやれば万全だろう(フラグじゃないといいな)

入稿

データをメールで送ります。
そのあと、WeChatで「データ送ったよ」と伝えます。

送金

基本前払いなので、ここで海外送金の出番です。普通は頭金半額、量産品発送前に半額など2回支払いをしたりするのですが、今回は安かったので一括で支払いました。送金手数料も高いしね。

使う口座はいつも使っている三菱UFJ銀行。

三菱UFJ銀行では実際の送金の前に必要な手続きがあります。なので、入金予定の1か月前くらいに「インターネットバンキングでの外国送金の利用申込」をしておくと大変良い感じです。

インターネットバンキングでの外国送金の利用申込

三菱UFJダイレクト(ネットで送金したりするやつ)で海外送金をするためには、事前に「インターネットバンキングでの外国送金の利用申込」というものをする必要があり、まずはその書類を取り寄せます。

三菱UFJダイレクト(インターネットバンキング) | 三菱UFJ銀行
三菱UFJダイレクトは残高照会やお振り込みなどさまざまなお取引がインターネットからご利用いただけます。

書類にはサインくらいしかすることがないので、サインをして返送します。すると、1週間後くらいに、三菱UFJダイレクトの外国送金トップ画面に「送金先口座登録」ボタンが表示されます。

インターネットバンキングでの外国送金先口座登録

次に、「インターネットバンキングでの外国送金先口座登録」というものをします。これは、「この銀行のこの口座番号の、この会社(この人)に送金するための口座の登録」です。これをしないでもよい銀行もあるそうです。

基本的には空欄に必要事項を記載するだけです。なんですけど、これが結構難しい。

送金先銀行の個所にある「銀行コード」は未記載でも問題ないようです。それ以外は全部入力する必要があります。
送られてきた請求書をもとに記載していきましょう。コピペできるように、請求書はエクセルデータで貰うと良いです(言えばくれます)

一番ハマったのは「支店名」で、印刷所から送られてきた請求書には支店名が書かれていませんでした。WeChatで聞いたら、

営業さん
営業さん

支店名わかんない、でも日本の人はみんなこれで振り込みしてきたよ

とのこと。困ったので勤め先の詳しいウーマンに聞いたところ、「銀行のwebサイトから支店一覧をみつけ、住所と一致する支店名を見つける」という方法を教えてもらいました。わかるかそんなもん。

次に受取人(英字)欄です。

これもまたくせもので、まず受取会社と印刷所の名前が違います。
これは中国アルアルらしく、そういうもんとして粛々と請求書に書いてあるものを記載していきます。

国名はHONG KONG(HK)です。香港は国。覚えました。

頑張ってすべてを埋めた後、【次へ】ボタンを押したらこんなエラーメッセージが出ました。

なるみ
なるみ

ちょっとよくいみがわからない。

またここで詳しいウーマンに話を聞きます。

まれによくあるそうです。こういう時は住所で省略できるところを省略するんだと教わりました。今回は「BUILDING」を「BLDG.」にしました。豆知識ですね!
あと銀行のお姉さんに教えてもらいましたが、住所はそこまで重要ではないようで、そこそこな精度で省略したり、なんなら後半記載しなくても大丈夫っぽいです。
「大切なのは会社名が正しいこと」と言われました。

さあこれで今度こそすべて埋まったので、ドキドキしながら【次へ】ボタンを押します。

……

…………

なるみ
なるみ

その日、私は世界を呪った

最初から入力しなおしました。何を書いたか全部メモを残しておいたのでコピペするだけ。今後のためにとすべてメモしていて良かったです。

銀行からの電話

翌日、見知らぬフリーダイヤルから電話があり、「これ絶対銀行~~~~」とドキドキしながら出たところ、

銀行の<br>お姉さん
銀行の
お姉さん

受取人との関係が本人になってますけど、これ違いますよね

なるみ
なるみ

違います!!取引先です!!!!!

電話口で修正し、「じゃあこれで送金しておきますね」ということを言われ、午後、口座からお金が引かれていることを確認しました。

振込手数料は3000円。

勉強になったし、まぁいいかなという金額でした。

振込控えを印刷所に送る

中国の連休(国慶節)が終わり、印刷所から「送金した?」と連絡があったので、振込みの控えを送ります。これは振込を終えた時の画面をPDFにしたものです。特に何も言われなかったのでこれで問題ないはず。

海外送金完

これで苦しい戦いだった海外送金が完了しました。新しいことをやるのは大変だ……。

ちなみに送金手数料は楽天銀行が安いらしいですが、送金の画面がちょっとわかりにくいという噂を聞いているので、どっちでやるかは個人のガッツ次第です。私はガッツがないので……(楽天銀行の口座もないし)

※楽天銀行だと1750円でした。

楽天銀行(旧イーバンク銀行)|ネットバンク
楽天銀行(旧イーバンク銀行)は日本最大級のインターネット銀行です。インターネットバンキングで各種お取引毎に「楽天スーパーポイント」を貯められます。

外箱

印刷されたゲームは、大きい箱に詰められて発送されてきます。その箱に、「ケースマークをつけますか?」と聞かれました。「ケースマークって何ぞ???」レベルだったので会社の詳しいマンやウーマンに話を聞きます。

普段何気なく目にしている、海外から来るダンボールにある、ひし形のやつとその下に書かれている文章を指しているようでした。必ず必要というものでもなさそうでしたので、箱数が分かることを書いてくれればあとは何もいらないよと伝えました。

参考資料:

www.jetro.go.jp

発送方法

箱数が12箱ということで、結構な送料がかかりそうです。WeChatで「送料はいくらくらい?」と聞いたら、「空と船どっちがいい?」と質問されたので、「両方教えて」とお願いしました。
翌営業日に、「空が454UDS、船が367USD」と教えてもらいました。日本円でいうと1万円くらいの差なので、お空を選択しました。

ちなみに、中国発送で空が3日、船が10日くらいだそうです。

続きは後編に


*1:中国のチャットアプリ。日本でいうLINEみたいなもの。

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